広報はぼろ2025年12月号掲載のコラム記事
先月号では高血圧管理と治療における血圧の目標値が変わったこと、生活習慣の改善について触れました。その一つとして「減塩」がありました。冬は鍋料理や漬物、汁物など塩分を多く含む食事が増える傾向があり、知らず知らずのうちにナトリウム(塩分)摂取量が増加します。過剰な塩分摂取は高血圧、脳卒中、心不全、慢性腎臓病などのリスクを高めるため、季節的な食習慣の変化に応じた対策が重要です。本稿では、冬における塩分摂取増加の背景と健康影響、そして日常生活で実践できる予防策を解説します。
昔から冬は食材の保存の関係もあり塩を多く用いがちであることや、寒い環境では濃いめの味を好むようで、塩分摂取が増えるとされています。塩分摂取が増えることで、血圧が高くなるほか、高血圧をきっかけとした脳卒中や心臓病の危険度を高めること、腎臓に負担がかかること、カルシウムが体の外に出やすくなり骨密度が低下することなどが報告されています。
塩分摂取の対策として「塩分制限のあいうえお」を作ってみました。
あ:味見してから調味料
最初は調味料は少なめにして味見をしてから必要最小限の量を追加しましょう。醤油を減らす際、砂糖も減らしておく方が味の薄さが気にならなくなります。また、調味料は「かける」より「つける」方式に変更しましょう。
い:一品は減塩メニュー
1食のうち1品は減塩を意識した料理にしましょう。例えば、味噌汁を具だくさんにして汁を減らすのも良いです。慣れてきたら「一品だけ濃い味メニュー」にします。
う:梅干し・漬物は量を決めて
漬物は1日1〜2切れ程度に制限しましょう。梅干しは小粒1個で塩分約2g含みます(高血圧の方の1日の適切な塩分量は6gです)。
え:選ぶなら低ナトリウム食品
「減塩」「低ナトリウム」表示の調味料や加工食品を選択します。例えば、醤油は減塩タイプを使用し、卓上ではスプレー式容器に詰め替えるなどして活用します。
お:お汁は残す
ラーメンやうどんの汁は飲み干さないようにします。味噌汁は具を食べ、汁は半分残します。
ここにはうまく入りませんでしたが、出汁や香辛料、お酢などの酸味の活用も良いでしょう。ぜひ日常生活にできるところから取り入れてみてはどうでしょうか。

