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医療コラム

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2026.02.16 医療コラム

広報はぼろ2026年2月号掲載のコラム記事

1月より羽幌病院は紙のカルテから電子カルテへ移行しました。これに伴い、まだ不慣れであることにより、待ち時間が長くなるなどご迷惑をおかけする場面もあるかと思いますが、どうかご理解をいただけましたら幸いです。(今までもパソコンに打ち込んでいますが、これは処方や検査などの指示をするため機械で、情報としてメモを残すことはできますが、カルテとしては使用できませんでした。)

カルテには保存期間が法律で定められており、電子カルテへ移行しても過去のカルテは捨てることはなく、最低でも5年間は保管されています。ただ、どうしても紙のカルテを閲覧する機会は、以前と比較してはるかに少なくなります。時間が限られている外来の場面は特に難しいです。そのため、昨年4月以降は順次医師が移行に向けて情報を現行のパソコン上に残るように準備してきました。少ない方ですと年に4回しかお会いすることはありませんので、私の場合はその都度残しておきたい情報をお聞きしたりしました。

特に私がお聞きしたのは、皆様の家庭の状況でした。怪訝な顔をされる方もいらっしゃいましたし、やや立ち入った内容をお聞きして申し訳ありませんでした。これをお聞きしたのは、私が長年この病院に勤務していて、孤立した高齢者が多いのではないか?という印象が強かったからです。羽幌町では、65歳以上の高齢者のみで生活している世帯は、全世帯数の半数に上ります。つまり、2軒に1軒は高齢者だけということです。高齢者が1人暮らし、または配偶者との2人暮らしをされています。これは羽幌に限った話ではなく、高齢化した日本が今後抱えていく問題なのだと思います。加えて、お子さんなどの家族がどちらにいらっしゃるのかもお聞きしました。実際の詳しい統計は出していませんが、体感として半数以上の方が、留萌よりも遠くにお子さんがいらっしゃるなど、近くに頼れる親族がいないように思います。遠くにいても、定期的に家族が様子を見にくる方、電話やLINEなどを用いてこまめに連絡を取っている方がいる一方で、ほぼ行き来も連絡もないような方が若干いらっしゃることが気がかりでした。

孤立や孤独は健康を阻害する要因となります。週1回以上他人と話をする人と、月に1回程度の人では、予後が有意に違うとの報告がされています。羽幌町は近隣の皆さんの助け合いがあるように感じてきましたが、ぜひ同じ町内会などで、困っている高齢者がいないか(お互いに高齢者の場合もあると思いますが)、気にかけ合う関係性をこれからも維持していただければと思います。