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医療コラム

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2021.02.01 医療コラム

広報はぼろ2021年2月号掲載のコラム記事

広報はぼろ 2021年2月号

病気の「予防」とは、「病気の発生を防ぐこと」と思われがちですが、実はもっと広範囲であり、予防をするために介入する時期などによって、「一次予防」「二次予防」「三次予防」の3つに分けられます。

「一次予防」とは、「病気にかからないようにすること」ですので、一般の方のイメージしている「予防」はこれに該当します。例えば、食事や運動などの生活習慣の改善、ワクチン、健康教育が該当します。病気を起こしうる危険なものを除去するというイメージです。住民の皆さんや自治体が主体となって活動するものとも言えます。「二次予防」とは、「病気を早期に発見し、早期に治療すること」で、健診などのように病気が発生しても重症化しないうちに行われるものを指します。あるいは、発生した病気と関わりうる(悪くさせてしまうような)別の病気に対して治療を始めることも該当します。高血圧を早期に治療することで、脳卒中などの高血圧に関わる疾患を予防することにつながります。「三次予防」とは、病気が発生し治療した後の対応で、例えば、癌の治療後の再発や転移の早期発見や、脳卒中などの後遺症に対するリハビリが該当します。「三次予防」になるとすでに病気が発生しているのでイメージしにくくなります。

医療は「三次予防」が中心ですが、羽幌病院をはじめ地域にある病院が担わなければならないのが「二次予防」を中心に、「一次予防」のお手伝いといったところでしょうか。羽幌病院では羽幌町の個別特定健診を受け入れており(2月までですので、まだ受けられます!)、「フレイル外来」は生活機能の低下を早期発見して対応するものですので、介護の二次予防に該当します。乳幼児の予防接種を中心に、肺炎球菌ワクチンなど、「予防接種」も患者さんや町の希望に応じて取り組んでいます。

このコラムは、「健康教育」ですので「一次予防」になります。「病気にかからないようにする」お役に立っているかはわかりませんが…。まだ時期は未定ですが、数ヶ月以内には新型コロナウイルスワクチンの予防接種が始まります。いま最もホットな「予防」です。次回は「予防接種」についてお話したいと思います。